副腎とストレス

今日、2月3日は節分ですね

 
さて、患者さんの中には、
ストレスが襲来すると「やばい、逃げろ~」と早めにドロンできるタイプの方と、
やばいと思いつつも、逃げることが上手ではなく、その環境から離れられず、頑張ってしまうタイプの方がいます。

 

副腎という臓器がありますよね。
こぶしを握ったくらいの大きさである腎臓の上に、
ひだの多い小さな三角帽子を乗せたようにちょこんと存在しているのが副腎です。
腎臓は左右にあるので、副腎も左右にあります。

 

腎臓は150グラムぐらいの大きな臓器ですが、
副腎は10グラム程度の小さい臓器。
副腎をスパッと切ってみると、
外側をとり囲む「皮質」と、その内部の「髄質」に分かれています。

 

この副腎皮質には3つの層があって、
その3つの層からは各々別のステロイドホルモンが分泌されています。

副腎皮質の一番外側である「球状帯」からは、
体のナトリウムやカリウムの出し入れを調節するアルドステロンなどが

真ん中の「束状帯」からは糖質の代謝に影響を与えたり、
炎症やアレルギーに対する抵抗性を高めるコルチゾールなどが分泌され

最も内側「網状帯」からは男性ホルモンのアンドロゲンなどが分泌されています。

まぁ 小難しい話しは、どうでもいいですから忘れてください。

 

 
副腎髄質だけなら全部切り取っても命に別状はないのですが、
皮質を切り取ると1~2週間で亡くなってしまうでしょう。

副腎皮質を切除した動物は元気がなくなり、食欲は低下し、寒さや暑さなど色々なストレスの抵抗力が弱まり、虚弱な身体になってしまいます。
アジソン病という病気がありますが、これは副腎の働きが弱まる病気でして、
重症になると、上に書いたような動物の副腎を切り取ったときと同じような症状が出て、ちょっとしたストレスで簡単にショックに陥ってしまいます。

 
人間はストレスが加わると、
そのストレスに襲われたことを知らせる警告が脳の下垂体から出されます。
この警告が副腎に届くと、副腎はホルモンを増産して、
全身に「ストレス来たぞ~ 各々配置について、敵に備えろ!」という態勢をつくりあげます。
この襲来したストレスの大きさが、身体のストレス防衛力に見合う程度ですと、
身体は警告反応態勢につづき、そのストレスに対する抵抗力を獲得します。
簡単に言うと「慣れる」わけです。

ところが、身体のストレス防衛力を大きく上回るほどのストレスを長い時間つづけて受けていると、副腎は疲労してしまい、慣れることもできず、抵抗力も獲得できず、ヘタすると命を損なうことにもなりかねません。

 
とかく、ストレスの多い現代人の副腎は、いつもフル稼働していて、疲労しやすいのです。
ストレスから逃げることが上手ではなく、頑張ってしまう方はなおさら。

 

ストレス軽減方法はそれぞれ人によって違うでしょうが、
間違いないのはやはり「睡眠」。

よく寝ることです!質の良い睡眠はめちゃめちゃ大事!
早めに布団に入り、日ごろ頑張っている「副腎」を休ませてあげましょう。

 

 

ちなみに私は・・・

 

すぐドロンできるタイプ

逃げ足は早いんですよ

このページのトップへ戻る