記憶

雨ですね、こんな日はウォーキングも気が乗らないので、
おとなしくブログを書くことに。

 

以前、毎年2月の最終日曜日は鍼灸師の国家試験だと書きました。
いよいよ、次の日曜日です。
先日も試験を控えた患者さんが来られましたが、
最後の追い込みで一生懸命勉強しておられました。

とっても賢い方ですので、何も心配はいらないでしょう!

 
話しを聞いていると、自分の時を思い出します。
大事な時期にも関わらず、なぜかキャベツの千切りばっか食べて、
すごい痩せてたんだよなぁ…とか(笑)

せっかく覚えた知識もほぼ記憶になく、
記憶の倉庫に残っているのは、どうでもいいことばかり…

 

 
さて、
私たちは目を覚ましている限り、五感を通じて脳に送られてくる信号(情報)は膨大な数にのぼります。
それらの信号は脳で直ちに分析され、(本来は)大事なものが記憶として、倉庫の中にしまいこまれます。

 

この記憶の倉庫にしまわれる数は、70歳の人で15兆に及ぶらしい。
驚くべきことは、その分類管理のよさでしょう。
何年前のいつごろ、こんな記憶をしまいこんだはず…となると、ものすごい記憶の中から、どんなちっぽけな、役に立たない情報でも、目の前に取り出してくれますよね。
大事なことほど、倉庫に残っていないことも多々ありますが。

こんな研究があります。
無意味な文字のつづりを覚えさせ、それが脳の記憶からどれくらい消えていくかを調べるというもの。
二日目で、覚えたことの60%を忘れてしまいますが、そのあとの忘れ方はゆっくりで、
一か月たっても残りの79%以上を忘れることはなかったようです。

 

 
局所麻酔で脳を手術している患者の側頭葉に電流を流して刺激すると、
以前に聞いたことがある歌が聞こえてきたり、見たことのある景色がよみがえったりするのだとか。
どうやら、我々の「記憶倉庫」は判断野とよばれる側頭葉や海馬を中心とした領域に存在しているようです。

 
記憶の倉庫に記録すべき内容が送られてくると、
神経細胞間にその記憶事項に関する信号を回す、特別な回路ができあがり、
次に思い出そうとすると、CDを再生するように、その回路を覚えたときと同じ形で信号が回転し、記録したときの様子を再現するとか。
また、学習によって記憶を増しつつある神経細胞には、リボ核酸が増加していくことが確かめられています。
そこで、一つ一つの神経細胞の細胞質内のたんぱく質に痕跡ができることで、細胞単位での記憶ということがおこっているともいわれます。
“心に刻み込まれて消えない記憶”なんて表現しますが、あながち間違ってないのでしょうか。

 

うらみや妬み、辛い記憶を自分の思うままに削除することができれば、
人間はもっと楽に生きれる…ような気もするし、
辛い経験が残っているから、また繰り返さないようにと成長していくのか、とかね。

私は同じ過ち繰りを返しているけど(笑)

 

 

話しを戻しますよ。
国家試験は「暗記もの」です。
本当はいろいろと繋がっているので、関連づけて覚えていけば効率よく記憶できて、なおかつ忘れづらいと思います。

 

ちなみに
鍼灸師の国家試験ですが、毎年必ず 超どーでもいい問題が出るのです。

試験が終わった後、合流した友人達と
「おい、なんだよあの問題!あれはないだろ!」っていう会話をします。
おそらく毎年恒例なのかと。

 

私たちの時代に出たのが…

(お灸で火をつけるときに使う)線香の着色料として使われるのは、なにか?

とかね(笑)
いや、どーでもいいよ!と、あの時の受験生はつっこんだはず。

 

答えは
マラカイトグリーン

…問題も答えもどーでもいい。
しかし、不思議とこの問題が記憶に残っているのだからおもしろい。

 

学生の皆さん、
ラストスパート頑張ってください!
今年もでるよ、どーでもいい問題(笑)

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