「そんな私はどうすればいいの!?」
早くも6月ですね。この先、雨が続くようですし、名古屋もそろそろ梅雨でしょうか。
正直に言うと、最近の暑さでまったくブログを書く気にならずサボっておりました、すいません!
さて、自律神経について書き始めて3回目です。
交感神経もしくは副交感神経のどちらかが極端に優位な状態、もしくは極端に下がっている状態が病気になりやすいと説明しました。この二つの神経のアンバランスな状態が、皆さんのよく聞く「自律神経失調症」です。自律神経のバランスは、日内変動や暑さ寒さといった外的環境、食事や運動のしかた、睡眠時間や疲労など、さまざまな要因によって変化します。ですから、ここ数日の間で急に気温が上がったことは自律神経にとって大きなストレスです。
そして、もう一つ自律神経に大きな影響を与えるのが精神状態。
交感神経は「緊張・興奮」、副交感神経は「余裕・安心」そう言い表すことができます。
例えば人は不安や恐怖を感じた時、急に心拍数が増え、血圧が上がったりしますが、それは不安や恐怖という感情が交感神経を刺激するからです。反対に、安心したときに心拍数が低下するのは、副交感神経が刺激され優位になるからです。
さまざまなストレスが多い現代の日本では交感神経が高めで、副交感神経が下がったままの状態でいる人が圧倒的に多いようです。ということは、いかに副交感神経の活動レベルを上げて、その高い状態を保つことが勝利へと導く(健康になる)カギになります。
では、どうしたら副交感神経の活動レベルを高め、バランスのとれた状態にできるのか。
大きく分ければ、するべきことは二つ。
副交感神経を下げることをしないこと、そして副交感神経を上げることを行う。
この二つに共通するキーワードが「ゆっくり」ということです。
「散々ひっぱっておいて、そんなことか!」と思われそうですが、この「ゆっくり」が大事なのです。
特に「呼吸」、ゆっくりと深く呼吸することで副交感神経を刺激し、血管は拡張され、血流が良くなります。血流が良くなると、多くの酸素を取り込むことができ、筋肉は緩み、体はリラックスできます。
緊張しているときや焦っているとき、パニックを起こしなそうなとき…そんな交感神経が過剰に優位になっているときこそ「ゆっくり」を心掛けてみてください。
例えば不妊治療をされていて、採卵を迎えた朝は身体的な緊張はもちろんのこと、「無事に卵が採れるだろうか」という精神的な緊張もあると思います。家の玄関を出て病院に着くまで、焦らずゆっくり向かい、待合で待たれているときも、ゆっくり呼吸しましょう。名前を呼ばれても、スタスタと急がずに、ゆっくり歩いてみてはいかがでしょうか。多少なりとも身体の力は抜けリラックスできるはずです。
そして、「副交感神経を上げることを行う」なら鍼灸の出番です。
ストレスやさまざまな要因で起こった自律神経のアンバランスを、鍼灸治療により正常な状態に戻すことができます。治療後に身体が温かくなるのは、副交感神経が優位になり、血流が良くなった証拠です。固くこった筋肉も緩みます。治療後に眠くなったり、胃腸が活発に動き出したりなど、いろいろな反応がありますが、これらも自律神経の変化によって起こることが多いのです。
ゆっくり呼吸し、ゆっくり動き、ゆっくり生活する(まさに悠々自適な生活!)
それが副交感神経の活動レベルを上げ、自律神経のバランスを整えるコツです。
現実的に「ゆっくりした生活なんてムリ」という方も多いはず。
そんなときは、お近くの鍼灸院にLet’s Go!
いくつかの本を参考に書かせていただきましたが、今回書いたのは自律神経の初歩的な話です。まだまだ大事なことがありますので、小出しにして書いていきます。