不妊治療 AMH
今日は名古屋も台風で雨風が強かったですね。
さて、
前回のブログから一週間が経ち、「そろそろ書かないと…」と焦りを感じていたところに、患者さんからの質問がありましたので、今日のテーマは「AMH」。
現在不妊治療をされている方なら、ほとんどの方がご存じでしょう。
AMH (Anti-Mullerian horumone : 抗ミュラー管ホルモン)は、ここ数年よく聞くようになりましたね。私が、以前勤めていた頃は、まだここまで知られてなかったと思います。
このAMH、いったいどのようなホルモンなのか。
数回に渡り基本的なことを書いていきます。
そもそもどこから分泌されているのか。ホルモンというくらいですから、脳でしょうか?
答えは、卵巣にある前胞状卵胞。
細かく言えば、前胞状卵胞の顆粒膜細胞から分泌されるホルモンです。
卵子が排卵されるまでには120日以上かかるのですが、
原始卵胞→ 一次卵胞、二次卵胞→ 前胞状卵胞→ 胞状卵胞→ そして成熟卵胞と成長していき、この成熟卵胞から卵子が排卵されます。
このように卵巣の中には、さまざまな成長途中の卵胞がありますが、すべての発育卵胞から分泌されているわけではなく、「前胞状卵胞」からのみ分泌されるホルモンです。
AMHの値は前胞状卵胞の数と比例していて、卵巣内にある前胞状卵胞の数が多ければAMHの値も高く、逆に卵胞数が少なければ値も低いとされています。
ですので、
年齢が若いうちは、卵巣にある卵胞数が多いのでAMHの値は高く、
歳をとっていけば卵胞数が減るのでAMHの値も低くなる傾向にあります。
それがAMHの値は卵巣年齢の目安になると言われる理由です。
そして、もう一つ大事なのは、
前胞状卵胞は約2ヵ月先の月経周期(次の次の月経周期)の排卵周期に入る可能性のある卵胞だということです。
以上のことから、
AMHの値から推測できることとして
① 次の月経周期以降に、排卵周期に入る卵胞があるか
② AMHを分泌する前胞状卵胞が多いか少ないか
③ 卵巣に残っている卵胞が多いか少ないか
などが考えられます。
ただし、AMHの値には個人差があるということも知っておいてください。
まだ若いのにAMHが低いかたもいれば、年齢の割にはAMHが高い人がいます。
また、どの年代にもAMHがゼロの人がいるそうです。
今日はここまでにして、
次回も「AMH」について書いていきます。
ユーモアに欠ける内容になりますが、ご勘弁!