身もって知る
今週はまた寒いですねー
さて
この土日にかけて、すこーし体調をくずしました。
私にしてはとっても珍しい。
仕事に影響することはなかったので、良かったのですが。
しかし、何が珍しいって、胃が痛くなったのです。
「鉄の胃袋を持つ男」という異名を持つ私にとって、
人生でも胃痛になったのは2回くらい。
寝る前から何かおかしい、とは思ってはいたのですが、
まぁ寝たら治るだろうと軽く考えていました。
すると、夜中の2時半にどこかが痛くて目が覚める!
「胃のあたりが痛い気がするが、これはなんだ!?」
いや、なんだではない!胃のあたりではなく、胃が痛いのだ。
普段、胃に症状が出ることなど皆無の私にとって、
“自分の胃が痛くなる”という発想がハナからないのです(笑)
治療する側の立場にいながら、なんとも情けない。
トイレで吐こうにも何もでないので、こうなったら自分で治療するしかない。
下に降りていき、電気もつけず暗闇の中、
刺さない鍼を持ってジッと「脾」を補い、さらに足のツボを何か所か刺す。
少し落ち着いてきたので、とりあえず良しとしましたが、
あーだこーだやっているうちに、朝方になっていました。
結局、日曜日の夕方くらいまで胃はスッキリしないままでしたが、
昨日は問題なく仕事しておりました。
ところで
さきほど「脾」と書きました。「ひ」と読みます。
脾臓の脾。
「胃が痛いのだから、胃じゃないの?」と思いますよね。
脾というのは、
消化器系のボスみたいなもので、胃で吸収された飲食物から「気血」を生成するという、
東洋医学の概念ではとっても大事な内臓です。
さらには、その生成した気血(栄養)を全身に送っている元締めでもあります。
消化・吸収を担う「胃」と「脾」はセットにして働くので、消化器系をまとめて「脾胃」といいます。
で、
そんな大事な脾の機能を弱らせてしまう原因で一番ありがちなのが、暴飲暴食。
今回の私のケースも、すきっ腹に、辛いものを、急いで食べる、というのがダメでした。
しかし、鉄の胃袋ですからそれくらいでは耐えられるはずだったのですが、食後すぐにウォーキングに行き、それほど寒くないかなと思って、少し薄着で外に出たら途中から寒くなり、身体を冷やす!
この二つがとどめを刺したかと。
まとめると
暴食後の運動+カラダを冷やし、「脾」をこれでもか!というくらいイジメる。
そのために脾のパワーが落ちて、「熱」が発生し、その熱は脾とペアを組む「胃」に波及する。
そうすると胃腸の熱が過剰になり、胃痛やむかつき、お腹が張るといった症状がでた。
だから、治療としてはまず脾の気を補い、おまけに胃に波及した熱を出したら、落ち着いた。
今回の件を、とっても簡単にざっくりと、東洋医学的に解釈するとこんな感じになります。
西洋医学的にいうと、軽い急性胃炎といったところでしょうか。
そして、不思議なことに、自分の胃が痛いときに、胃痛を主訴とする患者さんが来られました(笑)
別に毎週来られるわけではなく、半年ぶりくらいに来られたのです。
この時ばかりは心底「胃痛つらいですよね!」と、口から出ましたね。
たまには患者さんの気持ち、身をもって実感せんか!!
という、天からのメッセージだったのでしょうか…
しかし、辛いモノはやめられない!!